ping(ピング)コマンド

Packet InterNet Groperの略。 インターネットなどのTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を 使ったネットワークで、 他のホスト(自分自身を含む)までの接続診断をするコマンドです。

指定されたホストまでパケットを転送し、その返事を待つ。返事が返ってくるときは、 そのホストまでの時間を表示します。

ICMP(Internet Control Messege Protocol)のechoコマンドを使って実現されています。 pingという名前の由来は、潜水艦の探針音(ピーンという音)からきています。


●利用目的 :

pingは、ネットワーク上にコンピュータが繋がっているかを検査するために使います。

また、目的のコンピュータまでの経路に障害がないかを検査するのに使います。 pingを実行して、返答が返ってくれば相手のコンピュータはネットワーク上に存在していることになります。

●利用方法 :

使い方は、Windows95/98でしたら、

[スタート]→[プログラム]→[MS-DOS プロンプト]→コマンド

[C:\WINDOWS>ping DNS又はIPアドレス]を入力→ [Enter]キーを押す

例:C:\WINDOWS>ping yahoo.com

Pinging yahoo.com [204.71.200.245] with 32 bytes of data:

Reply from 204.71.200.245: bytes=32 time=520ms TTL=239
Reply from 204.71.200.245: bytes=32 time=522ms TTL=239
Reply from 204.71.200.245: bytes=32 time=526ms TTL=239
Reply from 204.71.200.245: bytes=32 time=689ms TTL=239

Ping statistics for 204.71.200.245:
Packets: Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss),Approximate round trip times in milli-seconds:
Minimum = 520ms, Maximum = 689ms, Average = 564ms

●解説:

「Pinging yahoo.com [204.71.200.245] with 32 bytes of data:」
これは、ピングコマンドを使って「yahoo.com」のサーバに向けて32バイトのデータ(パケット)を送ることを意味します。

Reply from 204.71.200.245: bytes=32 time=520ms TTL=239
Reply from 204.71.200.245: bytes=32 time=522ms TTL=239
Reply from 204.71.200.245: bytes=32 time=526ms TTL=239
Reply from 204.71.200.245: bytes=32 time=689ms TTL=239

「Reply from 204.71.200.245」とは、サーバに4回データを送り、返事が返ってきたことを意味します。 「bytes=32」32バイトのデータを送って帰ってきた往復時間は「time=520ms(ミリ秒)」で、 「TTL=239」(Time To Live)は、パケットがルータを通過すると、 255から1つずつ減ることを意味しますので、255-239=16のルータを経由したことを意味します。 ちなみにTTL=0になるとパケットは消滅します。

「Ping statistics for 204.71.200.245:」
これは、ピングコマンドでの調査結果という意味です。

「Packets: Sent = 4」送ったパケットは4回で、「Received = 4」帰ってきたパケットも4回でした。 「Lost = 0 (0% loss)」失ったパケットは0(0%損失)でした。 「Approximate round trip times in milli-seconds:」数ミリ秒の間のパケット往復時間は、 「Minimum = 520ms」一番速くて520ミリ秒、「Maximum = 689ms」一番遅くて689ミリ秒、 「Average = 564ms」平均すると564ミリ秒でした。
このような意味になります。

また、「Request timed out.」と表示された場合は、目的のサーバから応答がない、 接続自体に失敗しているか接続先のネットワークになんらかの障害が発生している と言うことになります。

もっと細かい情報を知りたければ、PINGに対して細かいオプション設定を行うことができます。 どのようなオプションがあるかは、「C:\WINDOWS>PING」 でヘルプを呼び出すことができますので、そちらを参照してください( ただし、自己責任でお願いします)。

●付録:

話によるとWIN95とNTは巨大なパケットを送りつけて相手のコンピュータを 破壊することができるみたいです(今は可能かどうかは解りませんが、かなり強力みたいです)。 ただし、同じパケットが自分にも返ってくるので、自分のコンピュータも破壊してしまいます。

●補足説明:

一部UG系のページでは、「pingコマンドで荒らしのホスト名を打つと荒らしがネットワーク上に いるかを知ることが出来る」と書いてあるところがありましたが、これは誤りです。

なぜなら、ダイアルアップ接続の場合PPP(Piont to Point Protocol)を使ってISP(Internet Service Provider) に接続します。この場合、利用者はISPから一時的にIPアドレスを割り振られますから、 毎回同じIPを割り振られるとは限りません。よって一度切断すると別人の可能性が大きいからです。

しかし、荒らしのホスト名からIPアドレスを調べることぐらいには使えます。


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