ウインドウ・マネージャとは

ウインドウマネージャとは、画面上のさまざまなウインドウを管理するソフトウェアのことで、処理やマウスやキーボードの操作に対する動作をユーザが設定できるようになっています。

このウィンドウマネージャーがないと、X-Window に新しいアプリケーションを起動することも、起動しているアプリケショーションの移動や、拡大・縮小、それに、他のアプリケーションとのデータの受渡しもできません。

ウインドウ・マネージャには twm、fvwm2、qvwm、Afterstep、Enlightment、sawfish ・・・と多くの種類があり、どれが良いかは一概には言えません。



●ウインドウ・マネージャについて

X Window Systemでは、特定のGUIが設定されておらず、ウィンドウマネージャを変更することで、さまざまなGUIを選択できます。

代表的なウインドウマネージャの説明と例を紹介します。

WM 説明 キャプチャー画面
uwm シンプルなウィンドウマネージャ。 1989年にX11R4が発表されるまでは標準的なウィンドウマネージャでした。 近々公開
twm 最小の タブ ウインドウマネージャで、これはすべてのウインドウマネージャの中で 最も基本的なツールセットを提供し、単独又はデスクトップ環境との併用でも使用できます。 XFree86の一部としてインストールされます。
※ カスタマイズ・アプリケーションの追加で十分現役で利用できます。
画面4
ctwm twm の拡張版で、複数の仮想スクリーンや数多くの優れた機能をサポー トします。また、ボタンや背景のルートウィンドウに対して異なる色、名前およびピックスマップを選んで各ワークスペースをカスタマイズすることができます。 近々公開
mwm 基本的なスタンドアローンの ウインドウマネージャです。単独で機能するように設計されているため、GNOME や KDEと 一緒に使用すべきではありません。 近々公開
fvwm 立体的なウィンドウ表示と仮想デスクトップ機能を備えたウインドウマネージャです。「最初の“F”が何の略だったのかは、fvwmのオリジナルの開発者であるRob Nation氏も忘れてしまった」そうです。 近々公開
fvwm2 fvwmのバージョン2。   近々公開
fvwm95 前述のfvwm2.0.*系をベースに、ウィンドウ形状をWindows95風に変更したウィンドウマネージャです。 近々公開
AfterStep 前述のfvwm1.24rをベースに、ウィンドウ形状をNeXT風に変更したウィンドウマネージャです。見た目が美しく格好いい分、色数を要する。根強いファンが大勢います。 近々公開
kwin KDEデスクトップ環境用の デフォルトウインドウマネージャです。カスタムテーマをサポートする効率の良い ウインドウマネージャです。 近々公開
metacity GNOMEデスクトップ 環境のデフォルトウインドウマネージャです。カスタムテーマをサポートする 簡単で効率の良いウインドウマネージャです。 近々公開
Enlightenment 通称「E」。最も美しく派手と言われるウインドウマネージャ。様々なテーマを切り替えることで見た目を大きく変えれます。MacX(Aqua)テーマなどがあります。 近々公開
sawfish Sawfishの特徴はEmacsで使われているLisp言語でカスタマイズが可能なこと、GUIで簡単にカスタマイズ可能な事などが上げられます。また多機能なわりに軽いことも特徴です。 近々公開
Window Maker Linuxなどで標準で採用されている高機能なウインドウマネージャ。見た目も美しくグラフィック効果やサウンド効果も多い。こちらもGNOMEと親和性が非常に高い。 近々公開
qvwm Windows 95/98/NT 風ウインドウマネージャです。 Windows 95/98/NT の操作に慣れた人が X Window System を違和感なく使えるように作られたようです。日本人が作成したものです。
※ カスタマイズすれば右図のようにもなります。
画面4
mlvwm Mac 風ウインドウマネージャです。カスタマイズすれば、MacOS8風になります。軽く、日本人が作成したものです。 近々公開
IceWM Windowsのようなインターフェイスを提供する軽いウィンドウマネージャ。病的にまでカスタマイズする他のウィンドウマネージャに比べて、幾分クール。様々なOSのルック&フィールを提供します。 近々公開
Blackbox 軽く動作するウィンドウマネージャの一つ。シンプルですが、見た目が格好良く、他では表現できないようなサイバチックな画面を生み出せるようです。 近々公開

●デスクトップ環境 について

デスクトップ環境 とは、ウィンドウシステムにおいて、各ウィンドウやメニューなど、ユーザーインターフェイスを統一するためのソフトウェアやそのデザインをいいます。

代表的なものに、「 GNOME 」と「 KDE 」があります。これらはウインドウマネージャではありません。なぜならGNOMEもKDEもウインドウを操作しないからです。

WM 説明 キャプチャー画面
GNOME メキシコのユーザーグループによって、1997年10月頃から開発が進められ、1999年3月にVersion 1.0がリリースされました。ツールキットとしてはGTK+を使用しています。 近々公開
KDE ノルウェーのTroll Techが開発したGUIツールキットライブラリQtをベースにしたUNIX系OS用のフリーの統合デスクトップ環境です。 Windows9Xに似ており、各種の設定はGUIベースのコントロールパネルから行なうことができます。 近々公開

GNOMEでもっとも親和性が高く代表的なのは、「sawfish」か「Window Maker」です。 また KDEの標準は、独自の「kwm」というウインドウマネージャです。


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