明日のためのスマートテレビセミナー議事録

タイトル:明日のためのスマートテレビセミナー議事録

日時

 - 【日時】 10月07日(金)開催:10:00~14:30 
 - 【場所】 イノテック株式会社 デバイステクノロジー本部
 - 【出席者】 100名(Ustream視聴者 Max 7名)
 - 【講演者】
   - 野村総合研究所  山崎 秀夫
   - 津田沼大学講師  麻倉 怜士
   - ヤフー          坂東 浩之
 - 【URL】
   - その1
   - その2

1. Agenda紹介/ご挨拶

 10:00-11:00 日本にもスマートテレビ時代がやってくる(野村総合研究所 山崎 秀夫)
 11:00-11:45 IFA でみた最新のテレビ動向/津田沼大学講師(麻倉 怜士)
 11:45-12:00 休憩
 12:00-13:00 スマートテレビ時代のネットサービス/ヤフー(坂東 浩之)
             インテルで構築するスマートテレビ(インテル)
             インテル搭載スマートテレビの作り方(イノテック)
             スマートテレ ビプラットフォームは何を選びますか?(アイティアクセス)

2. 日本にもスマートテレビ時代がやってくる(野村総合研究所 山崎秀夫)

 - テレビが「スピリッツ」を持ち、視聴者の友達に変化する(擬人法の表現)
   - ディズニーのキャラクターなど
 - 技術を加えると・・・
   - テレビがアプリケーション・ソフト=インテリジェンスを持ち、視聴者を認識し、視聴者の好みをよく知っている(スマートテレビの前提)
 - 技術面でも定義はあいまい
   - 様々な技術方式が提案されている
   - 例えば一画面方式と二画面方式
     - テレビ画面上の視聴とマルチデバイス視聴
     - ソーシャル視聴も様々な方式
     - 色々な機器にCPUが入る
       - そして様々な社会実験が開始されている。丁度、電話やテレビの初期の頃のように・・・
 - 初期におけるスマートテレビの構想(2004年)
   - アルカテルルーセントのコンセプト
     - ボイスチャット・アバターを利用してスポーツ視聴など
 - スマートテレビの技術方式が曖昧 なのは良いこと
   - 今後様々な実験が行われる
 - テレビアップスの配置の仕方
   - 一画面方式(テレビリモコンでTVを操作)
   - 二画面方式(テレビリモコンでTVを操作、TVからリモコンにデータ送信)
     - 主体になりつつある
       - 番組連動系テレビアップス。特に広告連動型テレビ
         - 日本ではアライブ団体が非常に保守的で進んでいない
         - 欧州はコンテンツデリバリーネットワークを主体に検討している
 - スマートテレビの中心はインターネット接続
   - XBOXはスマートテレビになります
     - 日本の有料テレビは乗ってくるのでは?
   - VIERAを使えばゲーム機は要りません ..etc
 - 2011年1月より米国NBC放送がグローバルなブレーキングニュースをインターネットで提供開始
   - 対象はヤフーコネクトテレビ(スマートテレビ)
   - テレビ用アップスを提供
 - 工業化社会の問題点は、個人の能力を眠り込まされた封建社会
   - 現在は先進国は経済が停滞
     - どうするか?もう一度個人に戻す。メディアの転換が必要 by オバマ
       - → CNNとfacebookがコラボ(日本は地デジ変換期に何もイベントしなかった)
       - → 米国の放送局はスマートテレビ向けのサイトを立ち上げ
 - 日本のテレビ局が興味もつのは「放送連携で問題発言が出ると誰が責任もつのか?」
   - この話をしなければいけないので、日本での放送連携はまだまだ遅れる
 - スマートテレビを考える4つの視点
   - 1.インターネットをテレビの公式チャネルとして活用する(テレビエブリホエア、再送信放送)
     - 3.11地震で視聴率が下がったので、再送信放送は各局が本気で考え始めている
   - 2.テレビアップスを活用する
     - 本腰 → テレビ本放送に戻ってくるため
   - 3.ソーシャルテレビを活用する
     - 本腰 → テレビ本放送に戻ってくるため
   - 4.パーソナルテレビを考える
 - インターネットはテレビのチャンネル
    - DLNAなどの規約 マルチデバイスへの配信!! (コピーワンスは古くなる)
 - ウルトラバイオレット=ロッカーサービスのイメージ
    - インターネットだけでなく、DVD購買しあ番組を講座管理により全ての機器で視聴できる
    - 家族6人まで
 - 米国でクラウンドコンピューティング時代のテレビ戦略が
    - パソコンの時代は終わった。機器の一つになる(クラウンドが中心の時代がくる)by ジョブス
    - セットトップボックスの時代は終わった。機器の一つになる by コムキャスト
 - アナログテレビとスマートテレビの文化の差
   - アナログテレビ
     - 同一番組の一斉バラ巻きが先。オフィスや学校での会話が後
     - 同質型認罪。規律型人材の身体訓練
   - スマートテレビ(デジタルテレビ+インターネット)
     - 気のあった仲間との会話が先。番組選定やショッピングが後
     - 自律型の人々の育成装置
 - テレビとインターネットは相性がよい(新聞社はデジタルになり多くが倒産したが‥)
   - 問題はカルチャーの差の克服のみ(ニコニコ動画など)
   - 地デジの実施
     - ハイブリッドカーから電気自動車へ!
   - 今は、米国のテレビ局は驚くほどテレビネットの融合に自信を持っている!!
     - Netflixをどうするか?の問題などはあるが・・・
 - インターネットと連動する米国テレビ業界の広告
   - 米国のテレビ広告は2005年がピークであり約700億ドル
   - しかし2012年以降はこれを超え、2014年には800億ドルに成長する予定
 - 国内では?データ放送を利用
   - NHK 「双方向クイズ天下統一」など
 - NHKのハイブリッドキャスト(2014念目標)
 - 有料テレビ業界
   - ケーブルテレビ業界はKDDIと共にアンドロイドセットトップボックスを2012年から導入
 - Huluが日本サービスへ
 - 番組連動型スマートフォンテレビアップスの大流行
   - 日テレアプリ(テレビ番組にチェックイン!)
   - J:COMなども
 - テレビメーカーの動き
   - パナソニック、ソニー、シャープは既にスマートテレビを国内販売
 - 家電量販店もインターネットテレビに出る動き
   - 米国ではベストバイ、ウォールマートが熱心(サポート体制が整ってきた為)
 - テレビアップスとデータ放送が何が違うか?(データ放送で出来る。HTML5で配信すればよい by 日本)
   - 日本の考えは間違い
     - 自律型:視聴者の高次欲求に対応している(見たい時にアプリをユーザが立ち上げれる)が大切
 - スカイプは2スクリーン方式を促進するだろう
   - パナソニックのスカイプに対応したビエラキャスト
   - ライブ放送はTwitterでよいが、見逃し放送の時はビューイングパーティーを作って閲覧するのでは?
     - アメリカでもカップル以上で大抵見る
 - 事例紹介
   - ドイツの放送局プロシーペンの拡張現実テレビアップス
     - 正解が即時に返ってくる
   - 英国SKYとマイクロソフトXboxLiveのソーシャルテレビ事例(2009年10月開始)
     - ボイスチャットも可能! → Canal+に波及、BBC、タイム・ワーナーにも波及中
     - ただし有料会員登録、XBOXのゴールド会員になる必要あり
   - ファンフィクションによるドラマ製作時代
     - ドラマソフィア日記の主人公ソフィアテイラー(英国ファイバーの事例)
     - 視聴者の体験を投稿してもらい全部組み合わせ、30分番組にするなど
 - 日本も多用なテレビ番組(個人の能力を発揮させる方式)にする必要があるのでは?
 - HTML5は標準化の点ではシェアは50%は伸びるだろうが・・・・NativeAppが滅びることは無い
   - スティーブの功績はNative Appの発展。徹底した生活者目線
     - 標準化検討は関係ない。上手く行けばベンチャー立ち上げ
     - 出来る限り個人の要求を引きずりだす事だけを考えている

3 IFA2011 CEATE2011で分かったテレビトレンド(津田沼大学講師 麻倉 怜士)

 スタンス:テレビは画質要求が80%を満たす。画質が良ければよい
 - 技術は10年単位
   - 1995年にDVD、2006年にBD、2015年ぐらいに新規メディアが出るはず
 - CEATECではスマートテレビなんてない
 - 今年の流行は4K2K
   - 良い4K ‥ シャープのICC(映像美としては究極。招待券を貰って会議室で見て下さい)→ これを見ないとテレビの未来は語れない
   - FullHDの次は?
     - シャープは60型以上になる(FullHDは53インチまで)→ 4K2Kに自然となる
 - パーソナルテレビがトレンドになる(ファミリー向けのテレビにはSNSは入ってこない為)
   - タブレットテレビ by 東芝
     - ソニーの場合はAV連携。東芝は完全なタブレットハイビジョンテレビ。
 - 2011 IFAで分かったテレビの最新動向
   - 3大ショー:CS(コンシュマーショー):正月、IFA(ベルリン):9月
     - CSはオッチョコチョイな機器もあるが9月は商品レベルに落ちており一番動向が分かる
     - CEATECはサムスン、LGがいないので世界状況が分からない
 - 間違いトレンド
   - SONY(テレビの再定義? 2011 CES)
     - GoogleTVだと再定義になってない(単にパソコンのGoogleが入っただけ)
     - テレビにパソコンが入って成功したのは無い。これは大失敗する。誰も買わない
   - Panasonic(リーンバックからリーン・フォワードへ?)
     - テレビの文化は圧倒的に受身体制
     - 前向きにガンガンするはない(リラックスする時に緊張は得られない)
       - リーンフォワードからリーンバックはあり得るが・・・
 - CES → IFA
   - LG: ブロードバンドテレビ → スマートテレビ (個々をアイコン化しているのが違う)
   - Samsung:すべてのコンテンツがテレビに集まる 2011 CES 単なる絵→ IFAでは実現化
 - スマートテレビがわかりやすいケースはパナソニック
   - スマートテレビを推奨しているのは、Sumsung・LG・パナソニック
     - SONYはちょっとしているが世界展開は全くしていない
   - Concept : Degital hearth(デジタルの囲炉裏)
     - SmartTVといえば各社Serviceしか謳わないが、プラットフォーム(4K2K等)と連動して初めて意味をなす
 - アクトビラが流行らない理由
   - コンテンツがない、遅い、入りにくい → 絶対に流行らない
     - サービスを初めからアプリ化して、見たい人が叩けば良い
 - 各社はどういうスマートテレビを作っているのか? 2011 IFA
   - Samsung
     - あなたの為に作ったアップスから好きなアプリを選んで下さい
     - BBC iPlayer - 一時期SONYだけだったがSumsungも対応
     - ベルリン・フィル - SONYからサムスンへ(実際にはサムスンテレビに入れたかった)
       - 何をもって差別化するか?
         - 囲い込みはできない → デザイン(Samsungは素晴らしい)、GUI、画質(最も重要)
   - LG
     - iPlayer、YouTubeがある、独自のアップスがある、、殆ど同じ
     - 表示がわかりやすい(K-Popを全面的に)
     - Media Link(検索にあったものが出てくる)、一つのメディアだけでなく横断的
     - コンテンツ連携
   - Panasonic
     - テレビと双方向(ビエラ専用端末):CEATECではなぜか紹介していない
     - タブレットリモコン:テレビの画面を汚さない解決方法の一つ(決定後テレビにPush)
     - ネットワーク体重計:Cloud連携で自動的にデータが取れる
     - ネットワーク血圧計
     - ネットワーク・ルームランナー
 - これからのスマートテレビ
   - 21:9 のスマートデザイン(シャープがPhilipsから提供してもらいシネマテレビ展開)
     - フレーム切れがない
     - 情報エリアと映像エリアを分けることで、全画面GUIの際にテレビが見れない問題を解消
       - タブレット・テレビ連携だと、操作時にテレビから目が離れる→こっちの方が合理的
     - VESTEL 21:9テレビで既に出ている
     - Loewe 21:9テレビで既に出ている
     - Philips cinema 21:9テレビで既に出ている
 - これからのスマートテレビ(ブロードバンド編)
   - 東芝はメガネを壊す
     - 裸眼3Dに積極的
   - Philipsは二正面
     - 全方位3D、裸眼3D
   - 4K x 2K
     - 従来から流れがあるが、FullHDは流れを作れない
     - コンテンツが無いので良いアップコンバーターが必要
     - シャープ ICC(解像度が良ければ脳の負担を解消する、目で感じた光をそのまま見せる)
     - できつつある 4K x 2Kエコシステム
 - これからのSMARTな付加価値とは何か?
   - デジタルとネットワークを使わなければできないテレビ機能をユーザの手に
   - スマートテレビでなく「スマートなテレビ」にしよう
     - 「スマートテレビ」はSamsungとLGの韓国的発想
     - 日本は日本的な発想で対応すべき(放送にもっとこだわろう。より楽しもう。より深堀りしよう)
 - 単にIPとして変わるのではなく放送として変わっていくべき
   - 全録画の発想は良い(来週は東芝以外の他社も発売予定)
   - テレビのあり方、機能、画質全てをスマートにするのが「本当のスマートテレビ」

4. スマートテレビ時代のネットサービス (ヤフー 元ソニー/DLNA規格担当 坂東 浩之)

 アナログ携帯  →   デジタル携帯     →    スマートフォン
   通話のみ       通話メイン/ネット    ネットメイン 通話もできる
 アナログTV    →   デジタルTV     →    スマートTV
  放送のみ       放送メイン/ネット    ネットメイン 放送も見れる
 - 既存DTVではネット機能はサブ
   - (ソニー)ネット機能はおまけな機能なので、仕様がデバイス融合となる
     - チップを共通化が大事 → これは、デバイス仕様目線
     - 非常にもっさりになる(ユーザ目線ではない。悪循環)
 - 良くも悪くもガラパゴス
 - スマートテレビはネット機能がメイン
   - 仕様がインターネットの標準に合わせてある
   - 大きさ・見た目は違えどアーキテクチャ的には
     - スマートフォン・スマートパッド・スマートTVは皆同じ
 - スマート兄弟のブレイクの背景にキラーサービス
   - スマートTVにおけるキラーサービスはあるのか?
 - ネット映像が放送映像やパッケージ映像を超えれるか?
   - そのポイントは?
     ① コンテンツ
     ② ビジネス(モデル)
     ③ コスト
     ④ 使い勝手(UI)
               放送         ネット
 メリット  |低コスト     |オンデマンド配信
           |高画質       |超大情報(WEB)
           |一斉大量配信 |サイト数は無数
 - そもそもネットとデジタル動画の親和性は高いのか?
   - 動画専用配信サーバーを必要 → 別コストがかかる
     - HTTP Live Streamingにより、専用サーバーから通常のHTTPサーバからの配信になる
 - ネット映像配信のトレンド
   - Adaptive Streaming over HTTP
     - 複数の帯域にエンコードして映像を10秒単位に配信
     - 最近インターネットとの親和性の高い映像配信が拡大している
     - マルチデバイスの対応が容易
       - PC、スマートフォン、スマートパッド、Android、スマートTVでも同時に対応可能
   - Contents Delivey Network (CDN)
     - CDN(ネット基幹に存在するキャッシュサーバー)
     - ヤフーが大量のHTMLページを配信できるのも独自のCDNがあるから
       - Yahooも半年前にセンターサーバーをCDNに変えたとたん、負荷が80%減となった
     - Adaptive Streaming over HTTPがCDNとの親和性が高い
     - ライブ配信も可能
 将来ネット動画配信コストが放送に近づく
 - スマートTVの使い勝手
    - 通話重視のUI(ガラケー)
      - 10キーが一番打ちやすい
      - 通話に適した形
      - 表示系解像度はそこそこ
    - ネット重視のUI(スマートフォン)
      - 文字が一番打ちやすい
    - スマートテレビ向けUI(GoogleTV for SONY)
      - 文字が一番打ちやすい
      - ネットへの入り口はわかりにくい?
        - → これが答えじゃない!!ネットでも沢山の否定コメントが!!
 - スマートフォンで操作し(コンテンツを探し)、スマートTVでコンテンツを楽しむ
 - 「Yahooテレビアシストサービス」デモ for CEATEC
   - 手元で番組に関連した情報を見ることで、テレビをもっと楽しめる
   - シャープと東芝と共同プロジェクト
     - CEATECでは、東芝のブルーレイコーナーとシャープのアクオスCITYに展示
 - スマートテレビが出てきた後の世界観は?
   ガラケー → スマートフォン → ガラスマフォ(グローバル+和風:ワンセグ・お財布携帯)
   デジタルTV → スマートTV → ガラスマTV(グローバル+和風:???)
 - Web(インターネット)のサービスはWeb2.0へ真価する
   - EveryWhere(いつでも、どんなデバイスでも同じ情報を見れる)
   - ソーシャル(TVは双方向でのコミュニケーションのドア)
   - オープン(誰にでも開放・公開されている、誰でも配信・受信)
 - まとめ
   - スマートTVの将来の姿はスマートフォンの進化を見れば分かる
   - スマートTVのサービスの未来は、ネットのサービスの進化を見れば分かる
   - スマートTVのブレイクは、ネット映像が放送映像(パッケージ映像)を超えるかがポイント
   - 映像のネットの配信はネットの仕組みと高い親和性で融合したときにブレイクする

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