WindowsXP ⇔ Windows2000 でのファイル共有

2台のコンピュータ を使って簡単な LAN をやってみましょう。LAN でサーバマシンや IP ルータ、 ダイヤルアップルータを使わずに LAN を構築する方法を「Peer to Peer(ピア ツー ピア)」方式と言います。

大学などでは、ハードディスクの節約や、情報の分散化の防止などの用途で利用されていますが、 ここでは、家庭内で WindowsOS での簡単なファイル共有の方法を説明します。



●共有ネットワーク方法

ファイル共有とは、LAN 上にあるコンピュータでファイルを共通に使うことを言います。

ここで示す例は、WindowsXP のファイルを共有し Windows2000 で閲覧する方法です。

●構築方法

まず、構築方法には以下の2通りがあります。 ただし、ハブを間にはさんだ方が一般的に安定すると言われています。

ストレートケーブルとハブ
ストレートケーブルとハブでの構築例

<必要なもの>
コンピュータ2台、LANボード or PCカード2つ、ストレートケーブル2本、ハブ1台

クロスケーブル
クロスケーブルでの構築例

<必要なもの>
コンピュータ2台、LANボード or PCカード2つ、クロスケーブル1本

●Windows2000 上での設定方法

Windows2000 では「設定」から「ネットワークとダイヤルアップ接続」を選択します。

ネットワークとダイヤルアップ接続
ネットワークとダイヤルアップ接続

その中の「ローカルエリア接続」を右クリックし「プロパティ」を選択してください。

ローカルエリア接続のプロパティ
ローカルエリア接続のプロパティ

「ネットワークとダイヤルアップ接続」を開き、「ローカルエリア接続」を 右クリックし「プロパティ」を選択してください。

「インターネットプロトコル(TCP/IP)」を選択し、プロパティを選んでください。

「次の IP アドレスを使う」を選択し、以下のように記述してください。

次のIPアドレスを使う
次のIPアドレスを使う

加えて「詳細設定」を選択し、「WINS」の欄の「NetBIOS over TCP/IP を有効にする」を 選択しておいてください。

以上でWindows2000 上での設定は終了です。

●WindowsXP 上での設定方法

WindowsXP では「設定」から「ネットワーク接続」を選択します。

ネットワーク接続
ネットワーク接続

その中の「ローカルエリア接続」を右クリックし「プロパティ」を選択してください。

「ネットワークとダイヤルアップ接続」を開き、 「ローカルエリア接続」を右クリックし「プロパティ」を選択してください。

「次の IP アドレスを使う」を選択し、以下のように記述してください。

次のIPアドレスを使う
次のIPアドレスを使う

次に、「ローカルエリア接続のプロパティ」から「詳細設定」を選択し、 「ネットワークセットアップウィザード」を開きます。。

適切な環境を選択していくと、「ネットワークの名前を付けてください。」 という項目があります。

Windows2000 以前は「WORKGROUP」ですが、WindowsXP は「MSHOME」となっています。 これを「WORKGROUP」に変更してください。

ネットワークセットアップウィザード
ネットワークセットアップウィザード

加えて「詳細設定」を選択し、「WINS」の欄の「NetBIOS over TCP/IP を有効にする」を 選択しておいてください。

次に WindowsXP 上で共有したいフォルダを右クリックし、 「共有とセキュリティ」を選択します。

「ネットワーク上での共有とセキュリティ」の 「ネットワーク上でこのフォルダを共有する」と、「ネットワークユーザーによるファイルの変更を許可する」 を選択します。

ローカルエリア接続のプロパティ
ローカルエリア接続のプロパティ

適用すると、以下のようにフォルダに「手」がつきます。

共有
共有

以上でWindowsXP 上での設定は終了です。

●共有ファイルを閲覧するには

「マイネットワーク」から「近くのコンピュータ」を選択します。

近くのコンピュータ
近く

近くのコンピュータを選択すると、もう一方のコンピュータ上のフォルダが閲覧できれば成功です。

ファイル共有成功
ファイル共有成功

●よくある失敗

他のコンピュータが見えるにも関わらず、選択すると以下のようなメッセージが出ることがあります。

ネットワークパスが見つかりません
ネットワークパスが見つかりません

この場合、2台のコンピュータ間で LAN が確立できていません。以下の処理によって確認しましょう。

C:\>ipconfig

Windows 2000 IP Configuration

Ethernet adapter ローカル エリア接続:

        Connection-specific DNS Suffix  . :
        IP Address. . . . . . . . . . . . : 192.168.0.2
        Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.255.0
        Default Gateway . . . . . . . . . :

ipconfig の具体的な説明は こちら です。設定した「IP アドレス」 が正しいかを確認してください。

両方のコンピュータとも正しければ、次に以下のコマンドを入力しましょう。

C:\>ping 192.168.0.3

Pinging 192.168.0.3 with 32 bytes of data:

Reply from 192.168.0.3: bytes=32 time<10ms TTL=128
Reply from 192.168.0.3: bytes=32 time<10ms TTL=128
Reply from 192.168.0.3: bytes=32 time<10ms TTL=128
Reply from 192.168.0.3: bytes=32 time<10ms TTL=128

Ping statistics for 192.168.0.3:
    Packets: Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss),
Approximate round trip times in milli-seconds:
    Minimum = 0ms, Maximum =  0ms, Average =  0ms

ping の具体的な説明は こちら です。 以上のように「Lost = 0 (0% loss)」なら成功です。

両方のコンピュータで「Lost = 0 (0% loss)」であれば、LAN は確立されています。

ここで、ping での結果が以下となる場合、パソコンB にファイヤウォールソフトが未だ存在している可能性があります (ZoneAlarm とか PCGATE など)。削除するかファイヤウォールを外してください。

パソコンA: Request timed out
パソコンB: Ping: transmit failed, error code 65

また、Windows2000 で入力した ping のみ以下のように出力される場合は、 WindowsXP のパーソナルファイアウォール機能の可能性があります。

Request timed out

「ローカルエリア接続のプロパティ」から「詳細設定」を選択し、 「インターネット接続ファイヤウォール」欄のチェックを外しましょう。

パーソナルファイアウォール機能
パーソナルファイアウォール機能

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