コンピュータウイルスとは



「コンピュータウイルス」とは、コンピューターに感染し保存データやソフトウエアを破壊したり外部からの不正操作を可能にするウイルスのことです。

現在約6 万種以上も存在しており、毎日20~30種の新種が発見されています。

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コンピュータウイルスについて

コンピュータウイルスの起源

1984年に、アメリカ・カリフォルニア大学のFrederick B.Cohen博士が論文の中で自己増殖を行なうプログラムの事を「コンピュータウイルス」と表現しました。

ただし、それ以前に 1970 年 ボブ・トーマス(Bob Thomas)によるARPANETでのワーム「Creeper(つる草)」、1981 年には「Elk Cloner」が出現しており、これらが最初のコンピュータウイルスと考えられています。

古典的コンピュータウイルス紹介

コンピュータウイルスと言ったとき、覚えておいた方が良い古典的コンピュータウイルスを紹介します。ほとんどがWindowsもしくはDOSですが、一部Mac もあります。

Windows用コンピュータウイルス

ウイルス名 発見年、国 サイズ 感染内容
カスケード (cascade) 87年 ドイツ 1.7KB ディスプレイの文字を画面の下方に落下させ、その間の動作を不可能にする。
ヤンキードゥードル
(yankee Doodle)
89年 ブルガリア 2.9KB 午後五時になるとアルプス一万尺を演奏。
エルサレム(Jerusalem) 87年 イスラエル 1.8KB 十三日の金曜日ともいう。十三日の金曜日に発病、実行したファイルを削除。Virii自体も削除される。
ストーンド(Stoned) 88年 ニュージーランド 2048B 感染したシステムを実行すると『Your computer is stoned』をいうメッセージを表示。
フォーム(form) 90年 スイス 653KB 毎月18日 or 24日に発病。キーボードを押すと発音。
アンチテレフォニカ
(Anti-telefonica)
91年 スペイン   システムディスク起動400回で発病。メッセージをだして、HDD及びFDDをファイルを破壊。
サンデー(Sunday) 89年 アメリカ 1636B 日曜日に感染したファイルを実行すると
『Todayis Sunday! Why do you work so hard?
All work and no play makes you a dull boy!
Come on!Let's go out and have some fun!』

(今日は日曜日だよ!どうしてそんなに仕事をするんだい?
仕事なんてしてたらダメになっちゃうよ。さあ、外に出て何か楽しい事しようよ!)
というメッセージを出す。
ミケランジェロ(Michelangelo) 91年 オランダ 2048KB ミケランジェロの誕生日の3月6日に発病。その日に立ちあげるとディスク全体に無意味なデータを書き込み、内容を破壊する。
DApm-2
(Christmas in Japan)
90年 日本 600B クリスマスに実行するとメッセージを出す。
3445 90年 不明 3455B Kampanaともいう。アンチテレフォニカと同時感染を起こす複合ウイルス。

Mac用コンピュータウイルス

ウイルス名 発見年、国 サイズ 感染内容
nVIR 87年 ヨーロッパ   カウンタ方式。1000から0になると発病、発声、発音。
Scores 88年 アメリカ   クラッシュを引き起こす、システムトラブルを起こす。
ANTI 89年 フランス 1334B フロッピーにも感染、感染過程でハングアップさせる。
WDEF 89年 ベルギー   感染したフロッピーを使用する事でクラッシュ、その他表示に不都合。
CDEF 90年 アメリカ   感染したリムーバブルメディアをマウントするだけで本体のHDDに感染。感染過程でハングアップする。

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最近の主なコンピュータウイルス紹介

チェルノブイリ(W32/CIH)

チェルノブイリの原発事故の起きた4月26日になると発病、HDDをフォーマットしてくれます。1998年6月に確認され、作成者は台湾の学生らしく逮捕されました。

ハッピーナインティーナイン(W32/Ska)

発病すると「Happy New Year 1999」と書かれた画面が表示され花火が揚がります。「Happy'99」というメールが送られてきて、その添付ファイル「Happy99.exe」を開くと感染します。加えて、他の人にメールを送るときに勝手に添付されます。

メリッサ(W97M/Melissa)

「Subject: Important Message From xxxxx」(x はユーザ名)という題名のメールが送られてきて、それについている添付ファイルを開くと感染する「世界初のメールで送られる」ウイルスです。1999年3月に発見されFBIが犯人を逮捕したそうですが、黒幕は捕まっていないという説もあります。(参考:「10分でわかるマンガハッカー入門」)

マトリックス(W32/MTX)

2000年8月に発見された、ファイル感染型ウイルスです。添付ファイルを開くと感染し、感染すると破壊活動を行うと同時にアドレス帳登録者に自動送信されます。2000年度の最も迷惑だったウイルスの1位となりました。

ニムダ(W32/Nimda)

「ハッキングとウイルスの融合」といわれるものの中で、最も有名でかつ、典型的なウイルスです。2001年の9月に出現した途端に一気に感染が広まり、「OutlookやIEのセキュリティーホールを利用して、感染を広めていく」タイプのウイルスの先駆けとなりました。

クレズ(W32/Klez)

登録アドレス帳や感染したパソコン内のhtmlファイルなどからアドレスを収集し、ウイルスメールを送信します。2001年の10月に発見されて以降も多くの亜種が出回り、特にKlez.H、Klez.Iなどは2~3週間で世界中のPCの7%以上感染し、これまでで最高の感染被害を生じました。

コンピュータウイルス対策

メールの添付ファイルやフロッピーディスクなどでのデータのやり取りの際には、最低限そのデータを必ずウイルスチェックすることが重要です。

しかし「ウイルスファイルを開かなければウイルスに感染することが無い」というのは過去の話で、今の時代ウイルスに対しての対策を講じていないのは、他の人にも迷惑をかける浅はか行為であるといえます。

無料でアンチウイルス方法

インターネット上には様々な無料のセキュリティー・サービスが存在します。ウイルスに感染した疑いがあるならば、まずは以下の無料サービスを利用することをお勧めします。

もしウイルスが発見されたなら直ちにウイルス対策ソフトを入れましょう。無料のウイルス対策ソフトとしては下記が有名です。

英語のソフトなので登録ページも英語となります。ただし日本語パッチを提供しているサイトや、詳しく解説しているサイトがあるようなので、インストールはそれほど難しくはありません。

市販ウイルス対策ソフトを利用

どんなに凶悪なウイルスでも、感染しなければ発病しません。ウイルス対策ソフトを利用して、リアルタイムにコンピュータをチェックしていれば、ウイルスを発見したときすぐに警告を発し、駆除してくれます。

市販のセキュリティソフトは新種のウィルスへの対応が早く、初心者でも簡単に使えるため安心してインターネットを楽しむことができます。

これらのソフトは、最新のウイルスに対応したパターンファイルの更新・ハッキング対策なども行ってくれます。

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