芥川龍之介賞・直木三十五賞まとめ
共に「直木三十五」「芥川龍之介」の名を記念して昭和10年に制定されました。
「芥川賞」は、「純文学」といわれる分野の作品に送られます。「純文学」とは、人の生き方を読者に考えさせる小説だと言われています。また、受賞(主に無名もしくは新進作家が対象)するためには、文章や話の中身も、それまでの小説にない新しさが求められています。(正賞は懐中時計、副賞は100万円です。)
一方「直木賞」は、「大衆文学」を対象(無名・新進・中堅作家が対象)にしています。「大衆文学」とは、たとえばミステリーや冒険小説など、読んで楽しめる作品をさします。しかし、最近は純文学とのはっきりとした区別は難しくなっています。
また近年、芥川賞は若い作家が、直木賞は実績十分な作家が受賞することが多いようです。
スポンサードリンク
受賞年度 | 回数・半期 | 芥川龍之介賞 | 直木三十五賞 | |
---|---|---|---|---|
139回 | 上 | 時が滲む朝(楊逸) | 切羽へ(井上荒野) | |
平成19年 | 138回 | 下 | 乳と卵(川上未映子) | 私の男(桜庭一樹) |
137回 | 上 | アサッテの人(諏訪哲史) | 吉原手引草(松井今朝子) | |
平成18年 | 136回 | 下 | ひとり日和(青山七恵) | |
135回 | 上 | 八月の路上に捨てる(伊藤たかみ) | まほろ駅前多田便利軒(三浦しをん) | |
風に舞いあがるビニールシート(森絵都) | ||||
平成17年 | 134回 | 下 | 沖で待つ(絲山秋子) | 容疑者Xの献身(東野圭吾) |
133回 | 上 | 土の中の子供(中村文則) | 花まんま(朱川湊人) | |
平成16年 | 132回 | 下 | グランド・フィナーレ(阿部和重) | 対岸の彼女(角田光代) |
131回 | 上 | 介護入門(モブ・ノリオ) | 空中ブランコ(奥田英朗) | |
邂逅の森(熊谷達也) | ||||
平成15年 | 130回 | 下 | 蛇にピアス(金原ひとみ) | 号泣する準備はできていた(江國香織) |
蹴りたい背中(綿矢りさ) | 後巷説百物語(京極夏彦) | |||
129回 | 上 | ハリガネムシ(吉村萬壱) | 4TEEN フォーティーン(石田衣良) | |
星々の舟(村山由佳) | ||||
平成14年 | 128回 | 下 | しょっぱいドライブ(大道珠貴) |
スポンサードリンク
127回 | 上 | パーク・ライフ(吉田修一) | 生きる(乙川優三郎) | |
平成13年 | 126回 | 下 | 猛スピードで母は(長嶋有) | あかね空 (山本一力) |
下 | 肩ごしの恋人(唯川恵) | |||
125回 | 上 | 中陰の花(玄侑宗久) | 愛の領分(藤田宜永) | |
平成12年 | 124回 | 下 | 聖水(青来有一) | ビタミンF(重松清) |
下 | 熊の敷石(堀江敏幸) | プラナリア(山本文緒) | ||
123回 | 上 | きれぎれ(町田康) | GO(金城一紀) | |
上 | 花腐し(松浦寿輝) | 虹の谷の五月(船戸与一) |
スポンサードリンク
授賞は年2回。直木賞は「オール讀物」、芥川賞は「文藝春秋」で掲載されます。
現在は、日本文学振興会という団体が、毎年1月と7月に発表しています。受賞作は、作家10人で作る選考会で話し合って決めます。同時に2つの作品が選ばれるときもあれば、選ばれないときもあります。受賞の知らせは電話で伝えられ、その後、記者会見が開かれます。