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開放度理論とは世界チャンピオン村上八段と宮崎四段が初心者のために中盤の考え方を定量的にわかりやすく 示した理論で、約70~80%くらいの高確率で中盤の最善手を見つけることができます。
例えば本譜の黒13手目までの局面(右図)で次の白の手を考えてみましょう。白の着手可能箇所はA~Jの10ヶ所ですが、Aに打った場合、f3の黒石が白くなります。
この時、f3の黒石は隣接する8ヶ所のうち、f2,g2,g3の3ヶ所が空いていますので開放度は3となります。Fに打った場合を考えるとf5の黒石が白くなりますからf5の黒石は隣接する8ヶ所のうち空きはg6だけですので開放度は1となります。次にJに打った場合、e5とe6の黒石が白くなりますので、e5については開放度1、e6については開放度4で合計の開放度は1+4=5となります。
このように計算していくと、それぞれの開放度は
A=3,B=3,C=3,D=3+3=6,E=2+1+4=7,F=1,G=3,H=6+2=8,I=6,J=5
となります。オセロの中盤戦のポイントはいかに相手の内側に入り込んで自分の打てる場所を多く、相手の打てる場所を少なくするかということですから、一般的には開放度の合計が小さいほど良い手であると言えます。よってここで一番良い手はF、次にA,B,C,Gと言えるでしょう。
(但し、Bは将来h1の隅を取られる可能性が高いため、ここでは大悪手です。また白からAに打つと次の黒Cが開放度1の好手になることからA~Cの3ヶ所の中ではCが最も優れています。
発展的開放度理論とは自分の手番の開放度だけでなく、次の相手の手番の開放度も考慮にすることによって、更にレベルの高い着手を選択できるようにする手法です。
すなわち、ある局面での自分が置くときの開放度から、次の相手の局面での開放度をマイナスした値が最も小さくなるように着手を選ぶという考え方です。
この考え方は、自分→相手の2手だけでなく、3手以上繰り返すことも可能で、それにより着手の精度を更に向上させることができます。実例を挙げて説明しましょう。
左記、局面は白番です。白の打てる個所は12個あります。それぞれの開放度を順に見ていくと、
A=4、B=5、C=2、D=4、E=5、F=2、G=6、H=4,I=4、J=4、K=4、L=4
単純にこの局面での自分の開放度だけを計算すると、開放度=2であるCまたはFを選ぶのが良いと言うことになります。
しかしそれで良いのでしょうか。単純に白Fと打ち、今度は黒番で開放度理論を適用してみましょう。(下図)
ここでは黒Aが開放度=1の好手です。こう打たれると、次の白はどこに打っても、開放度4以上の良い手が残っていません。
また、白Cに打っても同様の結果となり、実はここでは白Hが好手なのです。
この手は開放度=4で、一見良い手に見えないのですが、白Hに打つと、先程の好手だった黒Aが開放度=4の手になりますし、他の手を探しても最も良い手は黒C6の開放度=2の手しか残っていません。
仮に黒C6ならば、次の白はC3などが最少の開放度=2の手になります。
最初の検討した白Cからであれば、2-1+4=5であり、白Hからであれば4-2+2=4なので、最初の白Cより開放度の合計が小さくなることが分かります。
このように、相手の開放度も考慮しながら考えていくと、一時的に自分の着手の開放度が大きくなっても、数手先には積算値が小さくなることもよくあるようです。
そしてそのような手順を何通りか考えて、最も開放度の積算値が小さくなる手順こそが、かなりの精度で良い手順であり、一流選手の感覚に近い考え方であるように思われます。
【引用】谷田邦彦: "図解早わかりオセロ", 日東書院, 2002.
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