カリフォルニア州の運転実技試験の合格方法
筆記に合格して約一ヶ月後に実技予約できます。
これは、「仮免を発行しているので、この1ヶ月の間に実技練習してね」という意味です。
この期間にやることは次のとおりです。
- ルールを知る
- コースを覚える
- コースのクリティカル・ポイントをおさえる
- コースを練習する
- 出発時とレーンチェンジ、右左折、バック(途中と開始時)に首を回して目視確認する練習
- ルームミラーを大げさに確認する練習
- 試験中に何を言われても決して動じない練習(減点対象毎に叱る人もいます)
- 本番に望む
各ポイントで試験官から指示がなかった場合、最後までただ「はい右、はい左」という指示だけでテストが進行している場合、それはかなりの確率で「既にアウトになっている」可能性が大です。
100点満点で70点以上で合格です(エラー15個まで大丈夫です)。
実技試験の予約
実技試験の予約を入れます。
実技試験を受けるためには筆記試験に合格して仮免が発行されている必要があります。
Web上での予約はこちら。:http://www.dmv.ca.gov/foa/welcome.do?localeName=en
こちらから「behind-the-wheel driving test」を選択します。
※ 「You are ineligible to make a Behind-the-Wheel driving test appointment online」と表示されて予約できない人もいます。
※ その場合は電話をかける(1時間以上待たされる&免許証番号の発音入力で苦労します)か、再度DMVに行き予約をしてください。
必要な書類等
- DMV Registration Card:車のレジストレーション(ブルーの登録証)
- 仮免許証
- Insurance Card:車の保険カード
- 車
「Insurance Card」や「DMV Registration Card」を忘れたら実技試験を受けられません。
「レジストレーションカード」は、「車の登録書」のことです。ナンバープレートの発送時に一緒に送られてきます。
新車を購入して2,3ヶ月はナンバープレートが来ないので、「新車だ」と伝えればレジストレーションカードは不要です。
受付
事前予約した時間に、必要な書類を提出します。
指紋取得後、車を所定の位置へ移動して待つよう指示されます。
※ 車の中で1時間~1時間30分程度待つ可能性があります。
出発前
運転席側の窓を全開にしてエンジンを切っておきましょう。車の動作確認は電源ONでエンジンを掛けない状態で行います。
試験官が外から指示してもらい、それに従って動かします。
【実際に動かすもの】
- 方向指示器の左右
- ブレーキランプ
- ワイパーとハンドシグナル(手信号)
【指でさすだけでよいもの】
- ライト
- イマージェンシーライト(ハザードランプ)
- デフロスター
- イマージェンシーブレーキ(ハンドブレーキ)
前の車でいろんなサインやランプのチェックをしてる様子がわかるので、確認して手順を覚えましょう。
実技試験の流れ
やることは次のとおりです。
- DMV内での速度と周囲確認
- 路駐
- バック
- 路駐からの復帰
- 2,3回程度の車線変更
これらを実施後、つぎを満たせば合格となります。
- PRE-DRIVE CHECKLISTの①~⑥のうち3つまでのエラー
- CRITICAL DRIVING ERROR が無い
- 試験官がドライビングチェックをする項目で15個までのエラー
採点用紙
実際に利用した採点用紙です(例は減点1)。
採点用紙は返却されます。
代表的な注意項目
- 一旦停止。しっかり3秒は待っているか(左右確認をする余裕を持ちましょう)
- バックミラー・サイドミラー・振り返って目視をしているか(試験官にもわかりやすく行いましょう)。
- ウインカーを点滅させ、安全確認が出来てから車線変更しているか
- 十分な車間距離をとっているか
- アクセルやブレーキ、ハンドルなどの装置を正しく操作しているか
- 安全走行のために正しい車線を選択しているか
- 標識、信号、交差点、歩行者そして他の車によく注意を払っているか(横断歩道に歩行者がいる場合は必ず停まりましょう)
- 法定速度を厳守しているか(スクールゾーンでは特に注意が必要)
- 周囲の車、速度、歩行者、道路状態、天候、明るさなどに従い 適切に運転速度をコントロールしているか
- 停車の仕方。急ブレーキにならないよう注意し、停止線から離れすぎないようにしているか(停止線手前の30~40cmが目安)
- バックする時、縁石に沿ってまっすぐ下がっているか(極端に離れたり、縁石に触れたりしてしまうと減点の対象)
手信号(arm signal)
ハンドシグナル(右折、左折、ストップ&スロー)
デフロスターとは?
デフロスター(defroster)は、着霜・着氷・結露を防止するための装置です。四角い窓の絵に風→が三本の図柄がリアデフです。
右折
右折した際に二車線ある場合には、必ず一番右の車線に入ります。
十分に寄って後方からの交通を防ぎます。バイクレーンが白の点線・実線両方とも寄らないといけません。
右折で赤信号
必ず一時停止して歩行者や車を確認してください。
そして、その後 少し前に出て次の2箇所の車に注意します。
- 反対車線から左折で来る車
- 垂直側の車
十分に右折可能だと判断できる場合だけ右折しましょう。
右折専用道路から右折(Right Turn-Only Lane)
右折レーンと直進レーンの間に三角のエリアがあってそこに信号があります。
DMV のハンドブック P.41によると、
Right turn against a red traffic signal light Signal and stop for a red traffic light at the marked limit line. If there is no limit line, stop before entering the crosswalk. If there is no crosswalk, stop before entering the intersection.
「歩行者道路があれば一時停止、なければ交差点に入る前に一時停止」となっています。
Intersection の定義は P.28に書いてあり、右折専用道路も含んでいます。
Intersections include cross streets, side streets, alleys, freeway entrances, and any other location where vehicles traveling on different highways or roads join each other.
右折専用道路が2車線ある場合
一番右の専用道路は赤信号で右折が可能です。
右から2番目の専用道路は信号が赤では曲がることができません。
左折
左折した際に二車線ある場合で左折道路は一つの場合には、どちらにも入ることができます。
左折用の車線があれば、その車線から左折しなければなりません。
黄色の実線・点線レーンでは一旦停止を行い左折しましょう。一旦停止を忘れるとLane violation のクリティカルエラーとなります。
California Drivers Handbook日本語版を確認しましょう。
右側にバイクレーンがある場合
右折する際は必ずこのバイクレーンに入ります。入らないと一発アウトです。
日本の車線変更と同じ要領で、ウィンカー→ミラーと目でバイクレーン確認→バイクレーンに入って→右折
右側のバイクレーンが白い実線の場合
右折の際には、またいではいけません。白い点線の場合だけ幅寄せできます。
路上に駐停車したい場合はバイクレーンの白実線をまたいでもよいです。
Pull over and Pull back(停車・バック)
駐停車のために右に寄るときに右ウインカーを出します。
一旦路肩に寄せ、完全にストップした後、車三台分真っ直ぐバックします。ハンドルを切り過ぎないようにしましょう。
注意することはバックする際に必ず後ろを振り向いて「顔を後ろに向けながら」バックします。
OKと言われたら、再発進します。
再発進では必ずウィンカーを出し「頭を向けて目で他の車が来ていないのを確認してから」再発進します。
「4 STOP」というタイプの交差点
止まった順に発進する優先権がある、ということを忘れないようにしましょう。
また、例え自分の後のタイミングで止まった車が発進しようとしても、自分の方に優先権がある場合は発進しましょう。
「STOP」標識
ストップはメーターが0マイルになるのを確認して、3秒間完全に停車してから発進します。
車線変更、一時停止からの再発進、信号待ちで一番前から再発進
ミラーだけではなく必ず頭を動かして目で左右を確認しましょう。
利用される英語
- Right turn(右折)
- Left turn(左折)
- Pull over to the curb(路肩に寄せて停車する)
- Pull in(道路脇に寄せて停車する)
- Back up(後退する)
- Lane change(車線変更)
- Hand signal(手信号)
PRE-DRIVE CHECK で必要な英語
必要になる可能性のある英語です。
英単語 | 日本語の意味 |
---|---|
turn signals(left/right)、blinker | 左右ウィンカー |
Brake lights | ブレーキランプ |
horn | クラクション |
Driver window | 運転席側の窓 |
Windshield | フロントガラス |
Rear view mirrors | バックミラー |
Tires | タイヤ |
Emergency/parking/Hand brake | サイドブレーキ(足元にある車もあり) |
Arm signals | 手信号:右、左、停止 |
Windshield wipers | ワイパー |
Defroster | フロント/リアデフロスター |
Emergency flasher、emergency lamp、flasher/emergency light | ハザード |
headlights | ヘッドライト |
Passenger door | 乗客ドア |
Glove box、Glove Compartment | 自動車の助手席の前にある小物入れ |
Seat belts | シートベルト |
Shifter | ギアー(停止:パーク、走行中:ドライブ) |
減点エラー
減点エラーとなった人のコメントを集めました。
- 停止線を踏んだ
- 路駐する時にウィンカー出し忘れた
- 左折した時に、小回り・大回りしてしまう(2車線左折レーンの場合)
- 停止線を踏んだ
- 見通しが悪い交差点を通過する時に左右確認が不十分だった
- 走行中に自転車専用レーンを踏んた
- スピードが遅すぎる(制限速度25マイルのところを15マイルで走った)
- 交差点を速やかに通過しなかった
- バック時にハンドルを右に左に切った(フラフラした)
- 停止するときにガクッとなってしまった
- コーナーを回る時に減速し過ぎた(一気に曲がります)
カリフォルニアでは、制限速度より遅めの走行は Road rage (=相手の運転に腹を立てる人)が多いです。
制限速度付近(最高速度30マイルなら25マイル~30マイルをキープ)で流れに乗って走りましょう。
クリティカルエラー
これをやってしまうと一発不合格です。これをやってしまうと試験途中でもDMVに戻ります。
一発不合格項目 | 日本語訳 |
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Intervention by examiner | 教官が危険と判断して指示が出た場合、試験官への無駄話、横断歩道での歩行者見落とし |
Strikes object/curb | 縁石に乗り上げたり、物にぶつかる |
Disobeys traffic sign or signal | 交通標識、信号を無視した場合、強引な右左折 |
Disobeys safety personnel or safety vehicles | 人や他車両の安全を無視した場合、周りの車両の流れにのれない、強引な車線変更 |
Dangerous maneuver | 危険な運転操作、目視不足、 急なアクセル操作(急発進)・ブレーキ操作(急停車)・ハンドル操作 |
Speed | スピード違反 |
Auxiliary equipment use | 補助装置使用、教官が危険と判断し「サイドブレーキ」を引いたなど |
Lane violation | レーン違反、車線を間違える、黄色の実線・点線レーンで一旦停止せずに左折 |
クリティカルエラーとなった人のコメントを集めました。
- 赤信号で進んだ
- 停止線で停止しなかった
- レーン変更、右左折でミラーを見忘れた
- スピード違反(1マイル違反してもダメ)
- 右左折の前に歩行者が渡る際に見過ごした
- 右折の前にバイクレーンに入り込んだ際に右側の確認を怠った
- 左のウィンカーじゃなくて、右のワイパーを触ってしまった
- 右折のときに右折した道路が2~4車線の場合、右側1列目以外を走ってしまった(大きく曲がって他の車線に入っていかないこと)
- 赤信号の右折で反対車線から左折で来る車を注意しなかった
- 車線変更の際、ウィンカーを出してから車線変更するのが遅く、他の車にストレスを与えた
- 後を振り向くようにして後方を見なかった(顔が横を向くだけだった)
- 赤信号での右曲がりのとき信号機が青に変わり、指摘されて気がついた
- 右折する時前方が赤信号だったのに、きちんと止まらなかった
- 駐車場内でのスピードが速すぎる。駐車場内での制限速度は5マイルです。
運転ビデオ
カルフォルニア州の公式ビデオです。ひと通り見ておくことをおすすめします。
場所(シリコンバレー周辺)
DMV場所 | コメント |
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Santa Clara(サンタクララ) | ある一名の試験官に当たらなければ、人が少なく道がすっきりして走行しやすい |
Los Gatos(ロスガトス) | 実技試験が受かりやすいので女性のお気に入り |
Mountain View(マウンテンビュー) | 人が少なく道がすっきりして走行しやすい |
San Francisco(サンフランシスコ) | 車も人も多いのはもちろんのこと、この地域は坂道駐車があります |
Daly City(デイリーシティ) | 車も人も多いのはもちろんのこと、この地域は坂道駐車があります |