カルフォルニアで取り扱っている魚一覧
アメリカで魚を食べたいけど英語表記でよく分からい。と言う人は多いと思います。
英語表記を日本語になおしても、そもそも日本人には馴染みの低い魚です。
料理方法や味などに関しても、分かる範囲で記載しておきます。
日本人の「タイ」に関する認識
日本には、名前に「鯛」がつく魚は300種類以上あります。
日本語の「鯛」の意味には、最狭義、狭義、広義、最広義の4段階があります。
鯛の意味 | 種類 |
---|---|
最狭義 | マダイ |
狭義の鯛 | タイ科の魚(マダイ、クロダイ、キダイ、チダイなど) |
広義の鯛 | タイ科を含む「スズキ目」の魚(フエダイ、イシダイ、イトヨリダイ、イボダイ、アマダイ) |
最広義の鯛 | 「スズキ目」でもない魚(キンメダイ、アコウダイ、イットウダイ) |
最広義の鯛は、色が似ているとか、味がいいとかいう理由で「~鯛」という名前がつけられているものです。
Whole foods で扱ってる魚
テキサス州オースティンを本拠とする、アメリカ合衆国のオーガニックスーパーマーケットです。
2017年6月にAmazon.comに買収されました。
値札が数種類(赤は扱っていない)に分かれています。
- 緑:天然の魚(海の生態のことを考えている業者から仕入れた魚)
- 黄:天然の魚(海の生態のことをまぁまぁ考えている業者から仕入れた魚)
- 赤:魚が絶滅する種であるとかそうでないとか全く気にしてない業者からの魚
branzini (ヨーロピアンシーバス:スズキ)
その名の通りヨーロッパのシーバス(スズキ:鱸)です。ヨーロッパにはヨーロッパシーバス一種類しか棲息していないため、伝統的に短く「 バス 」 と呼ばれます。
日本のスズキに比べ口は小さく、 下顎は上顎より前に出ません。
Black Sea Bass(ブラックシーバス)
アメリカで単に「シーバス」というとハタ科のシーバス、中でも北米大西洋岸に棲む「ブラックシーバス」を指すことが多いです。
刺身(新鮮に限る)、煮付け、焼き、天ぷらなど肉には弾力感があり、白身で美味しいです。
Bream (dorade) (ヨーロッパヘダイ)
スズキ目スズキ亜目タイ科。
bream とは「コイ科・タイ科の総称」です。この魚はヘダイです。
ヨーロッパ各国で養殖されており、非常に一般的な食用魚です。
生、蒸し焼き、フライパンやオーブンで焼くなど様々に調理されます。
日本のクロダイに非常に近い魚です。
Spanish mackerel(スパニッシュ・マカレル:サワラ)
マカレル(Mackerel)というと「サバ」を指します。
アメリカでは、「サワラ」も「サバ」も同じ扱いです。
見た目の特徴は、体に黄色い水玉模様があることです。
身全体に脂が乗って、なかなか美味しい魚です。
味噌漬け、粕漬け、塩焼きが良いでしょう。
身の皮がピシッと張って色のきれいなものを購入してください。
Rainbow Trout (レインボートラウト:ニジマス)
ニジマスは、もともと日本にいた魚ではなく19世紀中頃にアメリカから持ち込まれた外来種です。
淡白な味で、甘みがあります。
日本同様、塩焼き、ホイル焼き、フライ、燻製、ムニエルでいただきます。
Tilapia (ティラピア)
「立魚(中国名)」。
食用にするためアフリカから世界各地の河川に導入された魚です。
日本各地でも、温泉地や温排水の流れる川に野良ピアとして住み着いています。
淡水魚で見た目が鯛に似ているので、「イズミダイ」とも呼ばれています。
川魚としては美味しい部類ですが、腹の身は臭く苦いです。
Sardine(サーディン:ニシン科の総称)
ニシン科ニシン亜科のうち、マイワシ類など数属の小魚の総称です。
Sardine(サーディン)という名前は、小魚が豊富に獲れる地中海のSardinia島(サルデーニャ島)に由来します。
ようするに、サーディンは20種類以上おり、サーディンという名の魚はいません。
ヤマトミズン、ギンイワシ、ホワイトサーディン、ヨーロッパマイワシ、サッパ、マイワシなどが含まれます。
手前の写真の魚はマイワシに見えます。
Petrale Sole(ペトラーレ・カレイ)
Soleとは「カレイ」という意味です。世界の温帯から熱帯に93種、日本近海に39種が分布しています。
唐揚げや煮付けにして食べます。勿論美味です。
その他、アメリカでは次のようなカレイを見かけます。
- ドーバー・カレイ(Dover sole)
- ペトラーレ・カレイ(Petrale sole)
- レックス・カレイ(Rex sole)
日本の水産専門業者に確認したところ「ペトラーレはババガレイに似ている、また、レックス・カレイはオイランではないか」との事です。
白身で熱を通すとぐっと締まり、クセがなく身離れがいい魚です。
Local Fluke (フルーク:ヒラメ)
Flounder、Flukeは、簡単にいえば「ヒラメ、カレイ」の総称です。
ニューヨークでは、ヒラメは「フルーク(Fluke)」、カレイは「フラウンダー(Flounder)」と呼びます。
ヒラメを「サマーフルーク」、カレイを「ウインターフルーク」と呼んだり、地方によってバラバラなので注意しましょう。
アメリカやイギリスの人は「カレイ」と「ヒラメ」の区別はしない事が多いです。
Porgy / Scup (ポーギー/スカップ:タイの一種)
タイ科ステノトムス属の魚で、いわゆる小鯛です。
ニューヨークとニュージャージーあたりでは「ポーギー(Porgy)」と呼び、マサチューセッツ州では「スコップ(Scup)」と呼びます。
きれいな桜色をしていて見た目は鯛そのものです。
ただし味は日本の鯛と違い身も柔らかく、淡白で鯛に特有の香りもあまりありません。
さらに刺身にできる新鮮なものはスーパーマーケットでなかなか見つからないので、用途は塩焼き、煮付けなどになります。
日本の養殖鯛は脂がのっているものが多いですが、こちらは脂肪分が少ないです。
American red snapper (レッドスナッパー:フエダイの一種)
Snapperとは「フエダイ属、フエダイ科魚類の総称」とし使われます。
フエダイ科の魚ですが日本で食べられるフエダイとは別の種類です。
フエダイは、熱帯沿岸海域には100種類以上が生息しています。
身離れの良い淡泊な白身の魚です。ティラピアとは違ってちょっと上品な味です。
また、ゴウシュウマダイ(スズキ目 タイ科 マダイ属)を「red snapper」と呼んでいる場合もあります。
Lane Snapper(キセンフエダイ)
大西洋(カリブ海)で見られるフエダイです。
頭から尾ビレ方向に黄色の線が何本かあるのが特徴です。
前述のとおり、フエダイは身肉は透明感のある白身ですが、脂が含まれており、適度な硬さと食感があり、旨みが多いです。
塩焼き、中華風蒸し、ポワレ、トマト煮、揚げ物などで食べれます。
Bee line snapper (ビーラインスナッパー:アカムツ)
日本では「東のキチジ(キンキ)、西のアカムツ(ノドグロ)」といわれる超高級魚として人気があります。
鱗は柔らかく取りやすく、皮は比較的しっかりして厚みがあります。骨はやや硬いです。
煮付け、焼き魚、ムニエル、フライ、干物、鍋料理の具材などに用いられます。
Arctic Char(アークティック・チャー:北極イワナ)
サケ目サケ科イワナ属です。アルプスイワナとも呼ばれます。
北極海などに分布しているイワナの仲間です。
タラと同じくおいしく、日本人には親しみやすい味です。
Octopus(オクトパス:タコ類)
アメリカでは、このように生のタコが丸ごと一杯売っていますが、「見た目が怖い」「噛むのが面倒」等の理由でタコを食べない人も多いです。
日本では「マダコ」が一般的ですが、北アメリカでは「ミズダコ」が混じっていると思われます。
日本同様の料理が可能ですが、アメリカらしくバーベキューで炭火焼きにしても美味しいです。
Squid(スクイ―ド:イカ類)
こちらもタコ同様に日本同様の料理が可能です。
なお、タコは世界に200種類ですが、イカは世界に450種類もいます。
このため、イカの種類は判断できませんでした。
99 Ranch Market で扱っている魚まとめ
カリフォルニア州ブエナパークを拠点とするTawa Supermarket Inc.が所有する台湾系アメリカ人のスーパーマーケットチェーンです。
アメリカのスーパーマーケットには並ばない野菜、果物、魚が豊富で、価格も安いです。
White perch(ウミタナゴ:海タナゴ)
「白立魚(中国名)」
スズキ目ウミタナゴ科です。淡水のタナゴとは全く別物です。
日本でも春の季節によく釣れる魚ですが、小骨が多く食用にはあまりしません。
売られている海タナゴは30cm以上あり、非常に大きいです。
Black rock cod(クロソイ)
「黑石斑魚(中国名)」
岩場や岩礁域に生息するフサカサゴ科メバルの一種です。
クロソイは「北海道の鯛」などと呼ばれて人気があります。
日本では、刺し身、鍋や煮物、ブイヤベース、塩焼き、ムニエル、甘酢あんかけなど多くの料理で活用される魚です。
Canary rock cod(カナリーロックフィッシュ)
カサゴ目フサカサゴ科。
マーケットで「cod」の名前で売られているものはタラの一種ですが、「rock cod」というのはメバルやカサゴの一種です。
この魚は「Canary rockfish:カナリーロックフィッシュ」と呼ばれ、カナダでは重要な水産資源になっています。
和名「オレンジメヌケ」だと思われます。アコウダイに近い魚です。
Striped bass(シマスズキ、ストライパー、ストライプドバス)
「白花鱸(中国名)」
スズキ目・スズキ亜目・モロネ科。
河川から海岸近くに生息し、ルアーフィッシングでは人気の魚です。
日本では2006年2月に特定外来生物に指定されており、一部の地域に生息しています。
癖の無い白身で美味な魚です。
Golden snapper(アカネダイ、ゴウシュウキンメ)
「金紅镴(中国名)」
食用魚として重要な種です。美味なため日本にも鮮魚としての輸入もされています。
Red snapper(ゴウシュウマダイ)
「紅立魚・嘉镴魚(中国名)」
この魚は「ゴウシュウマダイ」だと思われます。
日本のマダイとは非常によく似ており、異なる亜種という扱いです。
オーストラリア海域で漁獲されるマダイは、通常はゴウシュウマダイです。
※ 前述ですが、同じ名前でフエダイの一種を売っている場合もあります。
Arrow Tooth(Belt fish)(太刀魚)
「牙帶魚(中国名)」
日本ではその姿形が太刀に似ていることから太刀魚と呼ばれますが、アメリカではベルトのようだということで「belt fish」の名で売買されています。
料理方法は日本と同じで、塩焼き、バター焼きなどです。
なお、太刀魚は振り塩をしてしばらく置くと臭みが消え身が柔らかくなります。
Black pomfret(黒マナガツオ)
「黑魚昌(中国名)」
カツオとは全く別種ですが、カツオがとれない瀬戸内海の漁師が「これこそ真のカツオ」と命名したのが始まりと言われています。
香川では夏を代表する魚で、一般に日本では焼き物にする魚です。
鮮度がよければ刺し身や寿司も良いですが、小型は味が落ちます。
黒マナガツオは少し生臭さが強いです。身はうすい小豆色で、マレー系やインド系の方は好んでカレー仕立てにして調理します。
マナガツオには、黒、白、グレーの3種類あります。
White pomfret(白マナガツオ)
「白魚昌魚(中国名)」
白マナガツオは、日本ではあまり馴染みのない魚です。
シンガポールやチャイニーズ系の方は好んで蒸し料理にして食べます。
小骨が少なく、鱗もないかと思うくらい薄く小さいので、子どもも安心して食べれます。
Strawberry grouper(スジアラ)
「東星斑(トンセンパーン)(中国名)」
スズキ目スズキ亜目ハタ科ハタ亜科スジアラ属。別名は「ニセスジハタ」です。
「Grouper」とは「ハタ類」を指します。
大型のハタで沖縄三大高級魚のひとつとして有名です。全身が赤から褐色で、細かい水色の斑点が無数にあるのが特徴です。
水揚げ量が少なく、九州、沖縄などで養殖が始まっている魚です。
刺し身や塩焼き、汁物として食べます。
香港で最も珍重されるハタ科の魚は次のとおりです。
人気順 | 漢字表記 | 中国読み | 和名 |
---|---|---|---|
1 | 老鼠斑 | ロウシューパーン | サラサハタ |
2 | 紅斑 | ホンパーン | キジハタ |
3 | 東星斑 | トンセンパーン | スジアラ |
Dover sole(ドーバー・カレイ、ヨーロッパソール)
「龍利魚(中国名)」
日本産のクロウシノシタに似ています。
英名の「Sole」は靴底の意味です。「Dover」は、本種の水揚げ1位だったイギリス南東部の港町の名です。
肉はよく締まった白身で、繊細かつ豊かな味わいがあります。ヨーロッパで最も人気のある高級魚の一つです。
ムニエルが有名でしょう。
Milkfish(サバヒー)
「虱目魚(中国名)」
ネズミギス目サバヒー亜目サバヒー科。
台湾やフィリピン、インドネシアなどの東南アジア諸国ではポピュラーな大衆魚です。
身は淡泊ですがパサパサしており、小骨が多いです。また身は傷みやすいです。
台湾などでは「お粥」などに入れて食べられます。
日本ではあまり馴染みがありません(上野のアメ横などでは冷凍が販売されています)。
DHAや不飽和脂肪酸、タンパク質が多く含まれ、栄養価が高く、消化吸収もよいとされています。
Yellow Fish(キグチ、キングチ)
「黄花魚(ホアンフアユィ)(中国名)」
スズキ目ニベ科キグチ属。
身は癖のない柔らかな白身。すり身の代表的な原料魚種です。
大型魚を中心に塩焼き、煮付け、天ぷらなどの惣菜として使われます。
中国では最も好まれる魚の一つで、「丸揚げ甘酢あんかけ」が定番です。
Tiger rock cod(タイガー・ロック・フィッシュ)
「虎斑魚(中国名)」
前述のとおり「rock cod」というのはメバルやカサゴの一種です。
Gold carp(金色の鮒)
「金鯽魚(中国名)」
英語を直訳すれば「金魚」ですが、中国語を直訳すると「新鮮な金色の鮒」です。
どちらも、コイ目コイ科に属する淡水魚で知られています。
「金魚(きんぎょ)の刺身(さしみ)で美(うつく)しくても食(く)えぬ」
[引用] 故事俗信ことわざ大辞典
という諺があり、「金魚の刺身など食べられぬように、どんなに外見がりっぱでも中身が何のたしにもならぬ」のたとえ通り、日本では食べません。
そして、中国でも食べる習慣はないそうです(中国では鮒を食べますが、見た目はこの写真とは異なるそうです)。
ゲンゴロウブナにも見えますが、フナであっても日本では食べる習慣はありません。
Catfish(キャットフィシュ:ナマズの仲間)
「魚秋魚(中国名)」
ナマズは猫のように長い口ひげが生えているため、キャットフィッシュと呼ばれるようになりました。
ナマズ科の魚は約100種が現存しており、これだけでは正確な名前は分かりません。
肉質は淡白な白身でやわらかく、天ぷらや蒲焼きに適していると思われます。
ですが、日本でナマズを食用として利用している地域は限られており、わざわざ購入して食べるほどでも無いでしょう。