TOEIC IPテストのほうが難しい?簡単?
「TOEIC IPテストのほうが簡単」
と人によって違うことを言ってます。
確かに、次のようにブログに記載されている方を見つけました。
公開テストでは絶対出ない難しい語句が連発します 公開テストには出ない文法事項も出てきます Part 2に聞き取れない問題が必ずある Part 3に聞き取れない問題が必ずある
ですが、これは ありえないです。
TOEIC IPを受験した際のスコア表には次のように記載されています。
TOEIC IPは公開テストで過去に使用したテスト問題と同一のものを、一定期間をあけて再利用します。公開テストとIPテストのテスト結果(スコア)の意味は同じです。
TOEIC IPは、TOEIC公式の過去問です。過去問なので「公開テストで絶対出ない難しい語句が連発する」事はありえません。
そして、TOEIC IPでも公式でも同じ英語レベルの人が受験した場合にはスコアに差異は生まれないように考えられています。
理由はTOEICのスコアの謎?を参照してください。
2012年10月以降のTOEIC IP
TOEICテストは日本・韓国で実施されており、2012年10月から韓国版TOEICがTOEIC IPテストとして利用されています。韓国ではTOEIC攻略が進んでおり日本版より難易度が高くなっています。韓国版TOEICには次のような特徴があります。
- 読む分量がかなり多い
- NOT問題がやたらと多い
- パート5で時間が掛かるアイテムが多い
- リーディング全般的に語彙レベルが日本のものよりも、やや高め
- パート7がいきなり3問のアーティクルから始まる(日本は2問)
TOEIC IPで利用されている韓国版と日本版のテストの比率は次のようになっています。
2014年 | 6フォーム【4フォーム(日本版テスト)、2フォーム(韓国版テスト)】 |
---|---|
2013年 | 10フォーム【7フォーム(日本版テスト)、3フォーム(韓国版テスト)】 |
2012年 | 8フォーム【3フォーム(日本版テスト)、5フォーム(韓国版テスト)】 |
また、TOEIC IPのフォーム番号も「4IC****」から一転し、次のような組み合わせになりました。
T1+アルファベット+'3桁の数字
2013年5月頃主流 | T1E334 |
---|---|
2013年2月頃主流 | T1S218 |
2013年1月頃主流 | T1R217 |
? | T1Q216 |
2012年12月頃主流 | T1P215 |
2012年11月頃主流 | T1O214 |
2012年10月頃主流 | T1N213 |
これは、どの過去問を利用しているかフォーム番号がわからないように「T1***」と伏せられたと推定されます。
2012年10月のテストは韓国で2007年頃に行われた過去問が再利用されていたので、5年前ぐらいのテストが使われているようです。
※ 日本の問題は4年前だと思われます。
この番号の書かれている箇所は「メジャー」とか「マイナー」って何?を確認してください。
2011年以前のTOEIC IP
以前は存在したTOEIC必勝法を参照してください。
TOEIC IP とは?
IPテストというのは、ETSが実施する公開テストとは違い、例えば大学生協や、英語スクールが自主開催というかたちで少人数でTOEICの受験をやるというものです。
公式認定証は発行されませんが、スコアの有効性は公開テストと同等ですので、民間企業を対象としたエントリーシートや履歴書には記入可能です。
※ 教員採用試験における1次試験免除など、TOEICスコアが要件化されている場合は公式認定証が必要なケースもあります。出願の際は各自で必ず確認するようにしてください。
自主開催とはいうものの、試験の形式は全く同じで、2時間のテスト形式です。
それでも「難しい」「簡単」と意見が分かれる理由
それでも「TOEIC IPは公式テストと比べると簡単」「難しい」という話はよく聞きます。
TOEICのテストの問題は年々難しくなっています。特にパート7の問題文がどんどん長くなっています。
最近の公式テストでは、TOEICスコアが600以下の方が最後まで完璧に解く事は難しいと思います。
そのような方は、間違えが多すぎます。勉強方法を改めてください。
「公式テストでは最後まで解くのは難しいけど、TOEIC IPは最後まで解ける」という方は多いかと思います。
そのため「いつもよりできた!」と思ったのにも関わらずスコアが悪くてがっかりする人がいます。
TOEIC講師陣達の調査により「公式テスト」と「IPテスト」で同じスコアを取りたい場合は正解率が異なります。
得られるTOEICスコア | IPテストの正解率 | TOEIC公開テストの正解率 |
---|---|---|
400 | 50% | 46% |
500 | 58% | 54% |
600 | 67% | 64% |
650 | 71% | 68% |
700 | 76% | 72% |
800 | 85% | 81% |
900 | 92% | 91% |
つまり、TOEIC650取りたければ、公式なら68%の正解率でよいが、IPなら71%の正解率が必要ということです。
「全て(A)を選ぶとスコアは何点になるのか?」では公式とIPで同じ数だけ解いた場合のスコア比較をしています。
結論
- TOEIC IPテストの方が難易度は簡単。
- TOEIC IPテストだと70%以上正解しないと 650点は取得できない。
逆に考えれば、
時間が全く足りずに自分の実力を発揮できていない人には、TOEIC IPがオススメです。
TOEIC IPと公式テストの違いのあれこれ
TOEIC IP と 公式試験には幾つかの違いがあります。
IPテストは、
- 企業・団体・学校などで任意に日時・場所を指定し、実施されます
- 写真と署名が印刷された Official Score Certificate(公式認定証)は発行されません
- 受験票がありません
- 顔写真入り身分証明書等の確認が必ずしも行われません
- 試験の運営方法が公開テストに比べると杜撰(ずさん)です
- 解答用紙A面がむらさき色です
- 過去に実施されたTOEIC公開テストと全く同一の問題が出される「過去問試験」です
身分証明書が必要ないということは、「なりすまし」受験すら可能となってしまいます。
TOEIC IPの活用方法
提出する先の条件を確認してTOEIC IPが利用可能であれば、積極的に申し込みしてみましょう。
※「公式認定証が必要かどうか」を確認しましょう。
受験方法は簡単です。
TOEIC IPは ネットを探せば様々なところで実施されています。
- 「英語スクール名+IPテスト」
- 「大学名+IPテスト」
- 「地名+IPテスト」
で検索すると見つかると思いますので、試験対象者を調べて下さい。
本サイトでも「東京都内でTOEIC IPを一般受験できる場所一覧」でまとめています。
もし一般受験可能ならば、申し込み方法に従って申し込むだけです。
オススメ書籍
TOEICで高スコアを取得するために役立つ書籍・グッツを紹介します。