日本国内で家系を調べる場合、役場で戸籍謄本や除籍謄本を取得していけば、だいたい200年前後以前に生まれた先祖までは比較的容易に遡ることができます。
しかし、それ以上調べようとした場合には、明治以降に施行された制度である戸籍簿だけでは限界があります。
そんな時は、家族や親戚に話を聞いたり、役場で除籍簿をたどる以外に、もう少し深い調査をすることになります。
そのもっとも身近なところにあるヒントが、お墓です。
お墓参りに行ったら、墓石に何が書かれているのかを見てみましょう。
先祖の名前、戒名や俗名、命日、享年などのほかにも、意外なヒントや、貴重な情報が得られることがあるからです。
古い本籍地にいけば、江戸時代から明治時代からの古いご先祖様の墓に出会うケースも多いでしょう。
その墓石からも多くの情報を見つけることができます。
地方へ行くと、お墓には必ずしも寺の境内ではなく山の中腹であったり、田畑の横にあったりします。
そうした村の共同墓地では、墓の配置を見るだけでも先祖の暮らしぶりが見えてきます。
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幕末から明治にかけて分家をする際には、本家が分家する田畑や居住用の土地を分け与えます。
このため、地方では今では同姓の家が一つの場所に固まっているケースが多いです。
田畑・屋敷という財産を分け与えて独立するので、自然と上下関係が生じます。それが墓石の配置にも現れます。
それを取り囲むように分家の墓、さらに下(西・下流)の方に分家の分家の墓があるという感じになります。
明治時代以降にお墓を移動したケースもあります。これは一般的な例です。
墓石に彫られた文字列を正面、左右、裏面と余すことなく観察していきます。
そしてメモを取りカメラで撮影していきます。
江戸時代後期のものであれば、墓石の文字は肉眼で読み取れるかもしれません。
俗名・戒名を確認するだけではなく、配置・周囲のお墓も注意して見てみましょう。
苗字が違う先祖のお墓周辺にある墓の持ち主とは、親しい関係だったはずです。
その家系に養子で入ったり嫁いだ先祖がいるかもしれません。
それらの家にコンタクトをとる事も有効です。
すぐ隣に同じ名字で同じ家紋の墓石があるが、墓の管理者が誰か分からない。
でも、何か関連があるはずだから、その墓石の管理者に話を聞いてみたい。
という場合には幾つかの方法で墓の持ち主が分かります。
手紙を置く場合は雨で濡れないようにクリアケースのようなものに入れるなどして置いておきます。
先祖探しをしているので、何か知っていたら教えて頂きたいと書いて、自分宛ての返信封筒を入れておくと良いでしょう。
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