一般的に行政書士が調査する先祖内容は除籍謄本で分かる範囲までが多く、それ以上の調査を依頼すると莫大な費用が必要です。
明治時代以前の調査は、個人に対する文献が圧倒的に少なく非常に難易度が高くなります。
庶民の家系では江戸時代以前の歴史をさかのぼるのはかなり困難です。
家系とは古くは伝統的な家制度のもとに創られてきたものですから、継承する財産もない庶民にとっては家の格など気にしていられません。
多くの人にとっては幕末の先祖が分かればよい方で、それ以前はなかなか進まないでしょう。
ですが、根気と忍耐力、誠意と礼節、コミュニケーションにより徐々に明らかにすることは不可能ではありません。
必ずしも先祖の手掛かりが見つかるとは限りませんが、見つかった時の喜びは格別です。
※ 除籍謄本を全部取得済、墓・土地台帳・郷土史を調査済の方を対象としています。
※ 未取得の方は、まずは次のリンクを参考にしてください。
参考 明治時代初期まで1万円で遡る自分のルーツ調査方法まとめ
ここからの先祖調査は、探偵や警察が手がかりを見つけるような作業となります。
具体的にやることは次の3つの繰り返しです。
先祖が暮らしていた周辺の産業・村役人・村の生い立ち・城主などを把握し、推理力を働かせながら、証拠を少しずつ集めます。
地元の歴史家と肩を並べる程度の知識を身に付けることが必要となるため、専門家に依頼する方も多くいます。
歴史好きな人には自分で調査することをオススメします。学校で習う日本史より魅力溢れたドラマの数々を目の当たりにできます。
村や先祖に関する知識が全くない状態で質問しても、まともな返答は得られません。
聞き取り調査を徹底するためには、段階的なステップを踏みましょう。
多くの郷土史家は庶民にはあまり興味を持っていません(石碑や城跡などの史跡の調査が中心の場合が多いです)。
ですが、過去帳や役人帳などが活字で読める事を教えてくれる場合があります。
古い文献は研究機関・郷土資料館・個人宅に所蔵されています。
ただし、世の中に公開されておらず蔵で眠ってしまっている書籍の持ち主は、古いモノに興味がない場合が多いです。
そのような方に説明しても理解を示してくれません。根気よく依頼し続ける必要があります。
そのために、少なくとも地元の郷土史家と、その地域の行政・特産物・旧家などに関して会話できるレベルまで、とことん調べ上げておく必要があります。
次に現地調査です。
参考 先祖の墓石から分かること
どのような苗字・家紋の墓石が多いのか、周囲の墓石も調べてみましょう。由緒正しい家の墓は古く立派です。
同じ家紋の人がいれば、何かしら関係があるかもしれません。
次に文献調査です。
江戸時代の文書には、庶民は苗字の記載がありません。
ですので、どれが先祖か分からない事が大半です。
ですが、他の文書で情報を補完することができれば、時代や住んでいる土地で繋いでいくことが可能です。
くずし字で書かれている資料を一つ一つ見る必要があるかもしれません。
郷土の歴史に詳しくなることで、先祖の生き様や名前が見つかる事があります。
参考 検地帳を調べる
郷土史家と言っても個人宅の歴史に詳しい訳ではありません。
ここからは郷土史家の知識を超えて、自身の推測を交えながら調査をしていくことになります。
経験とセンスが重要で、調査期間も5年・10年以上かかる場合もあります。
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